アンケート調査結果から、城山に新たな里山を創るプロジェクトの評価 が高いことと桑加工品へのニーズは性別や年代で異なることが分かりました。分析結果の要約と今後の推進方向は次の通りです。詳細は添付の報告書の通りです。

(1)城山公園への誘客

 城山公園に来た理由は、桜の花見が75%と最も多く、夏フェスが25%、秋の散策会8%となっている。今後、四季を通じて城山を楽しんでもらうためには、夏フェス、秋の散策会のPRを強化するとともに、新たに冬の野鳥観察会や夜景を楽しむイベントを開催することが必要である。

(2)新たな里山へのニーズ

 今後、創る計画としている「新たな里山」では、いずれの森も高い関心を持たれているが、桑と健康の森への関心が最も高く、次いで宮沢賢治思惟の森となっている。

 子供の森と山椒とアゲハの森については男性の関心が高いことから整備に当たっては男性の意見を重視しすることが必要で、香りの森と彩りの森の整備に当たっては女性の意見を重視する必要がある。

(3)プロジェクトへの支援

 イベントへ参加することによりプロジェクトを支援するというのが83%で最も高く、次いでボランティア33%、協賛金21%の順となっている。協賛金の支援が少ないことからプロジェクトの推進に当たっては独自の財源を確保することが必要である。またボランティアは男性中心に募集することが必要である。

(4)プロジェクトに対する要望や意見

 自由記載では、100年後の子供たちに残すことは大賛成、若い人が自然に対する理解持つ機会、「原風景」的な体験の場、子供も大人も楽しめる公園、紫波町の新たな観光場所、地域作りと観光を兼ね備えた取組、花の名所、岩手の野草が多い里山、民間主導行政主導型プロジェクト、フォトロゲイニング、歴史、見取り図があればいいという意見があった。

(5)桑茶の開発

 桑茶は、健康にいいというイメージを持っている割合が86%と高率で、年代が高くなるほど健康にいいというイメージの割合が高くなっている。桑茶の機能性については血糖値上昇抑制に期待する割合は50%で次いで高血圧抑制効果が34%で多い。

 男女別では、男性は女性に比較し高血圧抑制と肝機能の改善に期待する割合が高く、女性では中性脂肪低下、ダイエット、便秘解消効果に期待する割合が高い。

 男女で異なるニーズに的確に応えるためには、男性向けには血糖値・血圧・肝機能改善効果を強調した商品開発をすることが有効である。女性向けには血糖値・中性脂肪・ダイエット・便秘解消を強調した商品を開発することが有効である。

(6)桑加工品開発

 桑加工品で食べてみたいものは、1位桑茶、2位ジャム、3位ソフト、次いでそば、和風スイーツ、ゼリーとなっている。

 したがって、まずは美味しい桑茶を作ることが必要である。美味しい桑茶ができればパウダーにしてソフト、そば、和風スイーツに混ぜれば美味しい商品が開発できる。

 桑の実を使った加工品では、食べてみたい割合はジャム、ソフト、ゼリーの順となっている。

 桑製品の開発に対する自由意見では、紫波の紫色をアピールしたストーリーのある特産品開発、桑のキャラクターを使った宣伝強化、桑の実がまるごと入っているゼリー、月の輪の桑酒、桑入り酒粕ジェラート、桑葉パスタソースという意見があった。

(7)桑加工品の原料生産

 桑の葉と桑の実から多様な加工商品の開発が可能であることと桑の加工品への多様なニーズがある。このため、桑の実を多く収穫できる食用の品種を植栽し、桑茶用の葉と桑の実を同時に生産し、加工品の原料を効率的に生産することが有益である。